寒がりなので未だにブランケットが手放せない京子です。 東京蔵前の町中にはサクラがきれいに咲いているのに……
さて今回のブログは好きな推理作家さんを推していこうかと思います。

ミステリー界の「無冠の帝王」"だった"島田荘司さん
名前は島田荘司さん。
私が好きなのは彼の作品の中でも御手洗潔シリーズで、ジャンルはミステリー。
※御手洗潔は「みたらいきよし」と読み、シリーズの主人公です。面白い名前ですよね。
御手洗潔シリーズは2018年時点で30冊あり、他に無名や偽名で登場している作品なんかもあったりするのでファンは気を抜けないシリーズとなっています。
2015年に「傘を折る女」(短編集「UFO大通り」に収録)がフジテレビでドラマ化。
翌年には「星籠の海」が映画化されました。どちらも主演は玉木宏さんでしたが、これがもうピッタリ。御手洗のワトソン役である石岡くんが堂本光一さんなのにはびっくりしました。
そんな島田荘司さんですが、1981年から多くの賞にノミネートされてきましたが、落選や辞退などでずっと無冠でした。しかし2008年に第12回日本ミステリー文学大賞を受賞して無冠を返上したとのこと。
ずっと無冠ではありましたが、帝王と呼ばれるほどミステリー界を引っ張ってきた人で、新人の発掘にも力を入れているとか。
盛り上げたい!という気持ちがミステリー好きとしては嬉しいです。
一見奇人変人な探偵役と我の強い助手役の見事なコンビ
御手洗潔と石岡和己は時に事件の糸口を見つけるために池に飛び込んだり、のらりくらりと潜入したりする御手洗さんの行動を、石岡くんがライターとして残していくという形式を取ることが多いのが特徴です。
そのため石岡くん視点で話が進むので「御手洗!なにやってるんだ!」という気持ちを石岡くんと一緒に共有できます。
石岡くんは石岡くんで我が強く、テコでも動かないときは「何をやっているんだ石岡くん!動かないと!」と、ハラハラさせられることもあるのですが。
そんな個性的なキャラクター性なので、語弊を恐れずに言えばいわゆるキャラモノが好きな人にもしっかりと刺さる内容だと思います。
2人のキャラクターと関係性はコンビモノ、相棒もの好きにはピッタリかと。 かくいう私も相棒ものはとても好きです。
ミステリーであり医学書であり歴史書
私は推理小説やミステリーはとても好きなのですが、いかんせん犯人の動機に心が動かないタイプです。人間関係が複雑で、実はこの裏にこんな関係性があったために殺しました、はあまり楽しいと思う人間ではありません。
どうやったのか、どのような発想からそうしたのか、どのような心理状況になったのか。
そしてそれを裏付ける科学的根拠や歴史背景に興味があります。
(でなければいっそ割り切ってキャラクター性に重きをおいた作品が好きです。西尾維新さんのクビキリサイクルのような)
御手洗潔シリーズは主人公の脳科学者である御手洗の圧倒的な知識と抜群の観察力から紐解かれていく部分が魅力で、ミステリー小説を読みながら医学書や歴史書を読んでいる気分になれるのが好きな部分です。
最初に読むなら短編集がおすすめ
私の推しの物語はあるのですが、最初からそんなずっしりした部分を楽しめます!と言っても読みづらいと思うので、最初に読むのは短編集が非常におすすめです。
私も短編集から入り、御手洗潔というキャラクターに非常に惹かれて他を読み始め、結果キャラクター性以外の魅力にも当てられたわけです。
とくに「御手洗潔のダンス」という短編の「舞踏病」がとても好きなので、これで興味を持ったかたはぜひ読んでみてくださいね!